英語で地図や道順を説明したい!知っておくと役立つ単語と表現集。

しばらく前になりますが、「2020年東京オリンピックのボランティア募集が始まった」というニュースを見ました。

オリンピックへ向けて、海外観光客が増えると見込まれる日本。街中を歩いていて、地図を持った海外からの旅行客に「~はどこですか?」「~へはどう行ったらよいですか?」と聞かれることもあるかもしれません。

英語で突然「道を教えてください」と聞かれて、よほどの英語上級者でない限り、とっさによどみない英語で答えられる人は少ないだろうと思います(私も慌ててしまいそう……)。

でもだからといって、無視したり、“I can’t speak English!” と言って逃げてしまったら、困っている旅行客はますます救いのない気持ちになってしまうと思います。

何とか助けてあげたいけど、英語でどう説明したらよいかわからない……!

と思う人は多いでしょう。状況にもよりますが、ある程度最低限の英語表現を知っていれば、あとは地図を指し示しながら、とか、身振り手振り、でもかなり伝わるのではないかと思います。

もちろん、英語にある程度慣れているならば、きちんと言葉で説明してあげられたらいいですよね。

というわけで今回は、英語で「人に地図を使って道順を説明する時の言い方」をまとめました。

「まっすぐ行く」「右へ曲がる」「郵便局の向かい」「道の反対側」「交差点の角」など、地図の場所を示すような表現は、覚えておくと日常英会話でも使えて便利です。

また、地図や道順を説明するために使う、主な交通や場所の目印に使えるランドマークの英単語も紹介します。これももちろん、覚えておくと日常会話にも役立ちます。

また、自分が海外旅行に行った時に、「あのお店はどこ?」「この住所へはどう行ったらいい?」など、誰かに聞きた時、説明してもらったことを理解するためにも必要な知識です。

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初心者向け!地図を見ながら説明するための表現。

「2つ目の交差点を右へ曲がるとABC銀行があるので、その向かいの地下道を入って……」というややこしい説明を、完璧な英語でできなくても、大丈夫!

相手が地図を持っていたら、地図を見ながら説明することができます。(今は、スマホでGoogle mapを表示しながら説明することもできますね。)

その場合、とりあえず現在地目的地、後は「こっちに行って、ここを曲がって」「ここをまっすぐ行って」……といった簡単な言葉を添えながらルートを指示してあげるだけでも、だいぶ助けになると思います。

「こっちに行く」「あっちに行く」「まっすぐ」「右にまがる」などを表す、簡単な英語表現をまとめます。

英語 意味
go this way こちら(この方向)に行く
go that way あちら(あの方向)に行く
go straight まっすぐ行く
turn left (at …) (~を)左に曲がる

例)

turn left at the corner

角を左に曲がる

turn right (at …) (~を)右に曲がる
around there そのあたり
It takes ~ minutes ~分かかります。(所要時間)

※ minutes = 『分』の複数形。

hours(=時)、seconds(=秒)など、適宜変える。

例文)

You are here. So first, you go straight this way, then turn left here. And go straight, and turn right here, then you will see the building. It will take about 5 minutes.

(地図を指し示しながら)
「あなたは今ここにいます。なので最初にこの方向にまっすぐ行って、それからここで左に曲がります。そしてまっすぐ行って、それからここで右に曲がると、(その)建物が見えます。およそ5分くらいです。」

また、「~の方を向いている」は、‘You are facing ~’と言います。地図や方向を説明する時、まず「今あなたは~の方に向かっています」と確認して、そこから道順を説明することも多いでしょう。

例文)

You are facing this way, and Kaminari-mon is here.

(地図の向きを合わせながら)あなたは今この方向を向いていて、雷門はここ(地図で場所を指す)です。

達者な英語とは言えないかもしれませんが、地図やジェスチャーを交えながら説明するなら、これでもだいぶ相手の助けになると思います。

方向・位置関係を説明する

目的地について説明する時、「●●は▲▲の向かいです。」「●●は左側にあります。」「●●は▲▲の裏手にあります。」などのように、あるモノとの位置関係を説明することもよくあります。

このような説明は、英語ではどう言ったらよいでしょうか?

 英語  意味
~ is on the left/right (of …) ~は … の左側/右側にある

例)

It’s on the left of the road.

(それは)道の左側にあります。

~ is on the other side (of …) ~は … の反対側にある

例)

The shop is on the other side of the road.

そのお店は道の反対側にあります。

~ is on the corner (of …) ~は…の角にある

例)

The shop is on the corner of Chuo-dori and Kokusai-dori.

そのお店は中央通りと国際通りの交差点(交差した角)にあります。

~ is on/in the road or street  ~は(道路・通り)沿いにある

※on は主にアメリカ英語、in は主にイギリス英語、と言われます。とはいえどちらでも通じると思います。

~ is opposite (something) ~は(何か)の反対側・向かい側にある

例)

The shop is opposite the post office.

そのお店は郵便局の向かいにあります。

※opposite の発音、アクセントに注意!電子辞書やアプリで確認してください。

~ is next to something ~は(何か)の隣にある
~ is in front of something ~は(何か)の前にある
~ is behind something ~は(何か)の後ろ・背後・裏手にある
~ is near something ~は(何か)の近くにある

また、行き方を説明する時、「~に向かっていく」「~を通って行く」「~を通り過ぎていく」など、方向や位置関係を示す言葉を加えると、よりハイレベルな表現ができます。

英語 意味
go down/up road or street (通り)をちょっと行く。

例)

If you’re going down the road, you’ll see a post office.

この通りをちょっと行ったら、郵便局があります。

※この道を行く、と言う時のカジュアルな表現。この場合、upとdownは厳密な使い分けはないようです。 ‘down the street’ の方がより一般的のようです。

詳しくは、

“Up the street” or “down the street”?

(Merriam-Webster Learner’s Dictionary より)

go along road or street (通り)に沿って行く、道なりに行く

go toward something (何か)に向かっていく

go away from something (何か)から遠ざかる方向に行く。
go past something ~を通り過ぎる

go over something (何か)の上を通り過ぎる

例)

go over the bridge

橋を渡って通り過ぎる

go through something (何か)の中を通り過ぎる

例)

go through the shopping arcade

商店街の中を通り過ぎる

状況によって、go を walk(歩く)や drive(車で行く)などに替えてもOKです。

また、『go + ~』は、必ずしも go とのセットではなく、以下の例文中のような使い方もできます。

例文)

The shop is right down the street.

そのお店はこの通りをちょっと行ったすぐのところです。

※right はカジュアルな口語で使われる、「すぐそば」「すぐとなり」などの「すぐ」「ちょっと」を表す添え言葉。

The shop is over the bridge.

そのお店は橋の向こうです。

If you’re going along Chuo-dori, away from the station for about 10 minutes, the shop is on the left.

中央通りを、駅から遠ざかる方向に10分ほど進んでいくと、そのお店は左側にあります。

First, you go down the road toward the river. When you go over the bridge, you’ll see a police station on the right. The shop is right opposite.

まず、この道を河に向かって進みます。橋を越えると、右側に交番があります。そのお店は(交番の)真向いにあります。

交通・場所に関する基本的な英単語

また、地図を説明する時、基本的な「交通に関する英単語」「場所を表す英単語」を知っているととても便利です。たとえ難しい文法やネイティブの英語表現がわからなくても、とにかく単語がわかれば、地図を説明する時にとても便利です。

 日本語  英語
道・道路 street, road
小道

(歩行者用の狭い通りなど)

lane
歩道 sidewalk(アメリカ英語)

pavement(イギリス英語)

footpath(イギリス英語)

角・曲がり角 corner

turning(イギリス英語)

横断歩道 pedestrian crossing

crosswalk(アメリカ英語)

pedestrian= 歩行者

交差点 intersection

crossing(アメリカ英語)

信号 traffic light
bridge
歩道橋 pedestrian bridge(イギリス英語)

pedestrian overpass(アメリカ英語)

footbridge

地下道 underpass(アメリカ英語)

underground passage

underground lane

underground street

など

underground = 一般的に『地下』を意味する

station
線路 railway(イギリス英語)

railroad(アメリカ英語)

rail track(狭い意味の線路・線路の軌道を指す)

※ 「~線」と路線をいう時は、lineという。

例)Yamanote Line = 山手線

踏切 railway crossing
バス停 bus stop
駐車場 car park(イギリス英語)

parking lot(アメリカ英語)

parking

看板

標識

sign

(例:交通標識なら、a traffic sign)

建物

(ざっくりと)

building
入口  entrance
出口 exit

地図を説明する時、お店や公共施設を目印にすることもあります。

一般的な施設の英語での言い方を紹介します。

日本語 英語
(一般的な)お店 shop

store

例)

a small flower shop(小さな花屋)

a general store(一般雑貨店)

スーパー supermarket

shopping centre(イギリス英語)

shopping center(アメリカ英語)

地下商店街 underground shopping mall
薬屋

薬局

chemist(イギリス英語)

drugstore(アメリカ英語)

pharmacy = 医師の処方箋による薬が販売されるところ

本屋 bookstore

bookshop

コンビニ convenience store

※Cambridgeの辞書にも載っている単語ですが、相手の国の環境によっては通じないかも?その場合は、具体的な看板の色や形状、売っている物や外観の特徴などを説明してあげるとよいでしょう。

レストラン restaurant
カフェ cafe
郵便局 post office
銀行 bank
支店 branch

branch office

例)

ABC bank Tokyo branch

ABC銀行東京支店

病院

(総合病院)

hospital
病院・医院

(個人病院)

doctor’s office(アメリカ英語)

doctor’s practice(イギリス英語)

など

※hospitalと言うと、英語圏では大型の総合病院のイメージ。個人の開業医の場合は、こちらの言い方をするとよいです。

公園 park

playground(遊具のある小さな遊び場)

市役所 city office
区役所 ward office

例)

Setagaya ward office

世田谷区役所

海外の場合、市区町村の区分けの名称が異なることも多い。役所の場所について知りたい時、「地元の公共管理をする組織の窓口」と言いたければ、local goverment’s office 等といえば通じるかもしれません。

公民館 community centre(イギリス英語)

community center(アメリカ英語)

community hall

運動場・競技場 sport ground

stadium(大きなもの)

※ちなみにオーストラリアでは、競技場のことをよくovalと言います。(競技トラックが楕円形のことから?)

アメリカ英語とイギリス英語で、特に違いがあるものについては、わかる範囲で明記しました。

しかし、これらを完璧に覚えなければ話ができない、ということではありません。

たとえば日本で、海外旅行者の人に声をかけられた場合、相手がアメリカ英語を使うのかイギリス英語を使うのか、なんてわかりませんよね。まずは、自分の知っている単語を駆使して、話してみることが大切です。

また、相手が必ずしも「英語上級者」とも限りません。つまり、相手だって私達と同じ、英語学習中の人かもしれないし、自分が言った単語を相手が知らないこともあり得ます。

自分の英語が、相手にわかってもらえなかったからといって、必ずしも自分がダメなんだと思いこまないで!

もしも、「歩道……って何て言うんだっけ???」と、sidewalk という言葉が出てこなかった場合、あるいは言っても通じなかった場合、“It’s a lane for pedestrian.” “There’s a path for walking.”などと言いかえてみるのもテクニックです!

(ただ、pedestrian という言葉は、「歩行者」を表す単語としてよく使われるので、覚えておくとよいです。(発音は電子辞書やオンラインで確認してください))

また、自分が海外に行く場合は、その国がアメリカ英語か、イギリス英語か、を気に留めて単語を覚えるとよいでしょう。

まとめ

地図や道順を説明する時、もう一つの方法として、「北」や「南」など、方角を使って方向を示すこともあります。そうした方角の英語表現については、以下の関連投稿にて詳しく紹介していますので、興味ある方はぜひ読んでみてください。

英語で東西南北の言い方と、方角を使った表現を覚えよう。
前回の投稿では、地図を英語で説明する時に使える表現や、覚えておくと役立つ単語を紹介しました。 しかし、地図といえば……。場所を言い表す時、もう一つ覚えておきた...

地図を説明するって、意外と難しいですよね。

特に、知らない人に突然声をかけられて、道順や位置関係を言葉で説明するのは、日本語でも難しいかもしれません……。

でも、もしも道がわからなくて困っている海外の人を助けてあげられたら、すごく喜ばれるし、自分自身もうれしく感じると思います。

私がこの記事で特に紹介したかったことは、完璧な英語でなくても、‘this way’ ‘that way’ ‘turn left’ ‘turn right’ などの簡単な言葉を組み合わせて、地図を見ながら説明するだけでも、相手の人にとっては大きな助けになるのでは?ということです。here, there や、shop, restaurant, bank, school, station などの簡単な言葉は多くの人が知っていると思うので、それと組み合わせて、身振り手振りも交えれば、何かしら相手の求める情報を与えることができるのでは。難しい英語を話すことより、「相手の知りたいこと(道順)を簡潔に伝えること」が大切なのです!

そして英語を勉強する中で、少しずつ語彙や表現を増やしていくとよいでしょう。

ところで、ここで紹介した表現や単語は、地図の説明に限らず、日常会話でもよく使うものです。少しずつ覚えていくと役立つので、活用して頂けたらうれしいです。

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