have + 過去分詞(現在完了形)とdid(過去形)の違いをズバリ!

英語の文法を勉強していると、必ず出てくるのが、現在完了形(have + 過去分詞)という形です。

私のブログでも、すでに例文などではさりげなく登場していますが。

実は、この 「have + 過去分詞」って、ネイティブ英語の中でも驚くほどよく登場します。
ライティングはもちろん、日常会話の中でも、すごくナチュラルに使われます。

しっかりマスターしておきたい文法です。

しかし・・・

I did と、I have done って、どう違うの!?

日本語訳を見ても、文法書の説明を呼んでも、「継続」?「完了」?「経験」?どうもピンとこない・・・って人は多いんじゃないでしょうか。

私自身、まさにそうでした。

「経験(~したことがある)」はまあ、比較的わかりやすいかもしれません。

でも、「継続」とか「完了」とか、ホントにわけわからない。『過去のことなんだから、みんな過去形でいいじゃん!違いはなんなの???』って思っていました。

でもオーストラリアに来て、英語の先生にしっかり文法を教えてもらったおかげで、違いが理解できました。

どんな時に『 have + 過去分詞』を使い、どんな時に普通の『過去形』を使うのか?

を、今回はまとめたいと思います。

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過去形(did)と現在完了形(have done)の違い

過去形 = 『主語 + 過去形の動詞』( I did

現在完了形 = 『主語 + have + 過去分詞形の動詞』(I have done

という文法は、学校でも習うので、みなさんご存知だと思います。

では、この二つの違いとはなんでしょうか?

まず、日本語の文法教科書に出てくる、「完了」とか「継続」とかは、忘れてしまいましょう~。

最もベーシックな、「現在完了形と過去形の違い」を、例文を見ながら簡単に説明します。

例として、「お昼ご飯を作った」という言葉を英語にしてみます。

【パターン1】

夜になって家に帰ってきた夫に、私はこんなふうに言います。

「今日の午前中は忙しかったわ。洗濯をして、お昼ご飯を作って、買い物に行ったから。」

“I was busy this morning, because I did the washing, I made lunch, then I went shopping.”

今日の午前中の出来事はすべて済んで、午後もまた色んなことを片付け、夜になって「お昼ご飯を作った」ことを報告しているようなシチュエーションです。

【パターン2】

スクールホリデー中のある一日。私は子ども達にお昼ご飯を作りました。

「みんな!お昼ご飯作ったよ!おいで~!」

“Guys, I’ve made lunch! So come on!”

※I’ve = I have の略

この場合、「お昼ご飯作ったよ」という言葉から、お昼ご飯が出来上がって、今まさに食べられる状態になっている、ということが推測できます。

パターン1と2の違い、わかるでしょうか?

日本語にしてしまうと、どちらも同じように聞こえますが、実は違うのです。

パターン1は、「お昼ご飯を作った」というのは、完全に過去のある時点で起きたコトを述べています。それは、今時点の状況とは関係がありません。「お昼ご飯を作った」というその事実だけを伝えているのです。

一方、パターン2は、「お昼ご飯を作った」ということから、今がどんな状態になっているのか?までを知ることができます。

I have made lunch.

と言ったら、あえて日本語にするなら、「お昼ご飯を作ってあるよ(=作ったご飯が今そこにある・今食べられる状態になっている)」ということを表しているのです。

文法書やさまざまな説明で、現在完了形のことを

「『現在』と『過去』を結びつける」

「過去に起きたことが現在も継続している様子を表す」

というふうに言い表していると思います。言葉だけ読むとよくわかりませんが、それは以上のようなことを言っているのです。

「did」 と「 have + 過去分詞」 の違いの例文。

他にも、過去形と現在完了形の違いを、例文で見てみましょう。

◆「カギをなくした」

過去形)

I lost my key yesterday. But fortunately someone found and brought it to the office, so I managed to get it back finally.

昨日カギをなくした。でも運よく誰かがみつけて事務室に届けてくれた。だから最終的には取り戻すことができた。

現在完了形)

I’ve lost my key. So I can’t get in until my family come back.

カギをなくした(なくしている)ので、家族が戻ってくるまで家に入れない。

◆「忘れた」

過去形)

I forgot about it! Thank you for reminding me!

(それを)忘れてたよ!思い出させてくれてありがとう!

※今はforget の状態ではないので、過去形

現在完了形)

He told me his name but I’ve forgotten it.

彼は名前を教えてくれたけど、私は忘れてしまった(ている)。

※今もforgetの状態でいる=思い出せていないことを示しているので、現在完了形。

◆「やらなかった」「やっていない」(否定)

過去形)

I didn’t do my work yesterday, so I’m working hard today.

昨日、私は自分の仕事をやらなかった。だから今日は一生懸命やっている。

現在完了形)

I haven’t done it yet. Can you come tomorrow again?

私は(それを)まだやっていません(今現在やっていない状態である)。明日もう一度来てもらっていいですか?

◆「聞いた?」「聞いたことある?」(疑問)

過去形)

Did you hear that strange noise?

ヘンな音、聞こえた?

現在完了形)

Have you ever heard the sound of the didgeridoo?

ディジュリドゥの音を聞いたことがある?

※ディジュリドゥは、オーストラリアのアボリジナル民族が使う特徴的な楽器。

※過去に「聞いた」という経験をしているか?ということを表現している(文法上は「経験」と言われる)。この場合、 ever が入ることが一般的。

※この例文のように、「聞いた(という経験をした)状態である」ことを特に聞きたいのであれば Have you ever heard ~ ?、「聞いた事実」を単に確かめたいのであれば Did you hear ~ ? と、 話し手の目的・話のポイントによって使い分けます。

ポイントとして、過去形(did)の時は「~した」現在完了形(have + 過去分詞)の時は、「~してある」「~している」ととらえた方が、イメージは近いです。

訳として考えてしまうと、日本語としては違和感がある場合も多いと思いますが、意味をとらえるには、その方がわかりやすいと思います。

『have + 過去分詞』の特徴がなんとなくイメージできたでしょうか?

現在完了形と期間を表す言葉(since, for など)

日本語では「(昨日・1年前・2010年に・16歳の時に)~した」などのように、いつの話か?という情報を付け加えることは非常に多いです。

過去形と現在完了を使い分ける時の注意点として、このような情報を付け足す場合は、以下のルールがあります。

◆過去形の場合

過去のある時点を表す言葉を付け足すことができる。(今とは切り離された、過去のある時点)

I did my homework yesterday.

私は昨日宿題をやった。


I watched
‘FROZEN’ a few months ago.

2,3ヶ月前に『フローズン』を見た。


My father bought me a guitar when I was 8.

私が8歳の時、父がギターを買ってくれた。

last week, last year, last night, last summer, three days ago, in 1993, when ~過去形の文, … などがつく時は、過去形が使われます。

◆現在完了形の場合

過去形のところで挙げたような、「過去のある時点を表す言葉」と共に使うことはできません。

現在完了形の文では、以下のように、「過去のある時から今に至るまでの期間を表す言葉」と共に使うことができます。

We haven’t seen each other for ages.

(今までの)長い間、会ってなかったね。


I‘ve met a lot of people in the last few days.

この2,3日中に、たくさんの人に会った(会っている)。


I haven’t eaten anything since breakfast.

朝ごはん以来(朝ごはんを食べてから今まで)、何も食べていない。


I’ve been sick since I moved in to new house.

新しい家に引っ越して以来、私はずっと具合が悪い(状態でいる)。

また、today, this week, this year, this morning … などは、以下のように『have + 過去分詞』と共に使われることがよくあります。この期間が始まってから今現在までを含む、というイメージで使われます。

I haven’t seen Josh today.

今日は(まだ)、ジョシュと会ってないな。

I’ve already had a holiday this year.

今年は、すでに休暇を取得した(してある)。

行く(went, have gone, have been)

注意したいのが、「行く(go)」の現在完了形です。

go の現在完了形には、have gone と have been の2種類があります。

以下、過去形(went)と、have gone, have been の違いを紹介します。

◆過去形(went)

I went to the library last week.

先週、図書館へ行った。

◆現在完了形(have gone)

「行ってしまって、今はここにいない」ということを意味しています。

She has gone home today.

彼女は今日はもう家に帰りました。(だからここにはいません)

◆現在完了形(have been)

「ある期間の中で、(そこへ)行ったけれど、(帰って来て)今はここにいる」ことを表します。

She has been to Melbourne. So she knows a lot of good cafes in there.

彼女はメルボルンにいたことがある。だからそこ(メルボルン)のいいカフェをたくさん知ってるよ。

まとめ

過去形と現在完了形は、日本人にとっては紛らわしいですよね。

過去形はすんなりわかるけど、その上で「have 過去分詞」が出てくると、「過去形とどう違うの!?」と思ってしまいます。

日本語では、どちらも「~した」と言いますし、この二つの違いを明確に言い表す文法というのは、ないかもしれません。

そのため、現在完了形というのは、日本人にとっては混乱しやすい文法だと思います。

私自身も、日本で文法を習っていた時は、本当に???ばかりでした。

パースに来て、改めて文法を教わり、すごく納得できました。

今回の記事は、私自身が習った内容を元に書きました。

ただ、聞いた話では、アメリカ英語では現在完了形はほとんど使われないみたいです。『過去形』で言い表すことが多いみたいですね。

ですが、イギリス英語ではよく使われます。
オーストラリアでも使われます。

完了形については、他にも色んな決まりがあるので、また別の記事でも取り上げて行きたいと思います。

この記事で、少しでも感覚的にわかった!と感じていただけたら、うれしいです。

また、現在完了形については、このブログで紹介している文法書に、とてもわかりやすく説明されていますので、そちらもおススメです。

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