仕事をしていたり、学校に通っていたりすると、必ず「自己紹介をする」という機会があるかと思います。
相手が英語を話す人であれば、英語での自己紹介も必要になります。
「英語で自己紹介して」といわれると、
「ものすごいコトを言わなきゃいけないんじゃないか!」
という気持ちになるかと思います。
が、実際はそうでもありません。
逆に、相手にとっても興味のないことを延々と話しても、時間のムダ、かもしれませんよね!?
「相手が知りたい」と思う必要なことを、簡潔に説明するには、意外と中学生レベルの基礎的な英語で十分かもしれないな、と私は思います。
ただ、多少のコツと、知っておくと使える表現などはあるので、それを覚えておくとよいでしょう。
というわけで、簡単に「英語で自己紹介」するポイントと言い方を解説したいと思います。
英語で自己紹介って、何を言えばいいの?
「自己紹介」が必要な場面には、色んなパターンがあると思います。
まず、英語の口頭試験や面接などで、「■分で自己紹介してください。」とか、「あなたの●●、▲▲について教えてください。」など指定がある場合は、必ずそれを最優先で満たすようにしてくださいね。
そうでない、本当に一般的な「自己紹介」の場合について、この記事では書きたいと思います。
私自身は、パースに来てから、大勢の前で自己紹介というのは、実はやったことがありません。
が、私の場合は、子ども達の学校生活を通して、他の親や先生と知り合うことがあります。
そうした「初対面」でいくらか話をする時に、必ずと言っていいほどよく聞かれる質問があります。そこで、それが英語で答えられるよう、自分で練習してきました。
つまりそれらが、「初対面の人について、今後一緒に何かをやっていくことを考えた時、多くの人が『知りたい』と思うこと」、と言えるのではないでしょうか?
だから、それを言えばよい、と考えることができますよね。
初対面でよく聞かれることは、
1.名前
今後付き合っていく上で、『名前』は絶対知っておく必要があります。
2.仕事・学業
どんな仕事をしているか?どんな勉強をしているか?は、聞かれる確率が高いですね~。
まあ、つまり「普段何をしているのか?」というようなことです。
海外では、相手を知る上で、大きな要素だととらえられているようです。
ビジネスにおいても、自分のスキルや、業務経験などを簡単に伝えておくことは、大切だと思います。
3.趣味・特技
趣味や特技なども、その人がどんな分野に興味があるのかを知る手掛かりになります。
もしかしたら共通の話題がみつかるきっかけになるかも?
4.出身
私の住むオーストラリア・パースでは、たくさんの国から人が来ていますので、どの国から来たかもよく聞かれます。文化的背景を知ることで、相手を理解することに役立ちます。
あるいは、「どこに住んでいるの?」といったことも、相手を知る上ではわりと身近な話題ですね。
5.家族
私の場合は、「誰とパースに住んでいるの?家族は何人?」というようなこともよく聞かれます。国によっては、親戚など大家族で移住してくる人もいるようです。
また、こちらはシングルペアレントも多いですし、子どもの数もさまざま。国際結婚カップルも多いですし、本当に家族形態が多種多様です。
差し支えない範囲でもちろんOKですが、そういう話も話題として役立ちます。
当然、場面によって言うべきことは異なると思いますが、基本的にはこれらのことを言えれば、自己紹介はまず十分、と考えてよいでしょう!
まあ、流暢にジョークも交えて印象的なことを言えれば、それに越したことはないかもしれませんが、「英語がペラペラ」だと自負している人でない限り、そんなことを自分に求める必要はないと思います。
相手が「知りたい」と思う事を、簡単に簡潔に言うことをめざそう!
では、それぞれ1.~5.の項目について、英語での言い方を解説します。
1.名前
名前は、もう難しく考えず、「I’m + 名前」「My name is + 名前」でOKです。
たとえば、イチカワ サクラさんなら、以下のように言います。
“I’m Sakura Ichikawa.”
“My Name is Sakura Ichikawa.”
“I’m Sakura.”
など。
カジュアルな場面なら、ファーストネーム(名前)だけでもよいでしょう。
言う時のコツとしては、”I’m “の部分は一息で簡単に、そして “Sakura Ichikawa”の部分をハッキリと言うこと。
“My name is”を使う場合も、”myNameis “は一息で軽く言って、名前の部分をハッキリと言うように意識するとよいです。
ちなみに、少人数で挨拶する場合は、名前を言った後、
“Nice to meet you.”
と言って握手を交わす場合もあります。
相手に “Nice to meet you.”と言われて握手を求められたら、自分も“Nice to meet you.” と答えて握手をすればOKです。
2.仕事・学業
自分はどんな仕事をしているか?を言う時は、以下のパターンがあります。
◆自分の職業を言う場合
『I’m working as + 職業名』で、「~をして(働いて)います」と、自分の職業を言うことができます。
“I’m working as an English teacher.”
英語教師をしています。 |
“I’m working as a book editor.”
本の編集者をしています。 |
“I’m working as a bus driver.”
バスの運転手をしています。 |
“I’m working as a sales assistant at Kmart.”
Kmart(オーストラリアの生活用品チェーン店)で販売員をしています。 |
◆業界などをざっくりと言いたい時
『I’m working in + 業界』で、「~業界で働いています」と言うことができます。
“I’m working in publishing.”
出版業界で働いています。 |
“I’m working in IT.”
IT業界で働いています。 |
“I’m working in media.”
マスコミ業界(TV、映像、新聞、広告など)で働いています。 |
◆企業名を言いたい時
『I’m working for + 会社名』で、「~会社に勤めています」と言うことができます。
“I’m working for Softbank.”
Softbankに勤めています(社員として) |
この場合、正社員として勤めている、という意味合いが強いようです。
たとえば、単にアルバイトとして一時的にそこで働いている、という場合は、”I’m working at McDonald’s” となるようです。
◆自営業
自営業の場合は、run + (a business) (ビジネスを経営している)という言い方があります。
“I run a restaurant.”
レストランを経営しています。 |
“I run a small business.”
小規模ビジネスをやっています。 |
◆専業主婦/主夫
専業主婦など、外に勤めに出ていない人は、以下のような言い方があります。
“I’m a stay-at-home mum.”
私は専業主婦(育児のために家にいる母親)です。 |
“I’m a stay-at-home dad.”
私は専業主夫(育児のために家にいる父親)です。 |
“I stay at home and look after my children.”
私は家にいて子ども達の世話をしています。 |
“I’m working from home.”
“I’m working at home.” 家で仕事しています。 |
◆学生
学生さんの場合なら、どこで何を勉強しているか、を簡潔に言うとよいです。
“I’m a student in the Faculty of law at Meiji Gakuin University.” 私は明治学院大学の法学部の学生です。 |
“I’m studying hospitality at TAFE.” 私はTAFEでホスピタリティについて学んでいます。 ※TAFEはオーストラリアの職業訓練のための専門学校 |
仕事などは、日本だと「会社員です」「事務職です」「●●部▲▲課の課長です」みたいな感じで言うと思います。
が、こちらでは、そういう肩書よりも、「どんな技術を使った仕事か?」「どんな分野に従事しているのか?」ということを具体的に説明した方が、より相手に理解してもらえます。自分の働いている業界の英語名、職種の英語名などは、事前に調べておいた方がいいんじゃないか、とは思います。
また、自己紹介の時には、自分の職業を言った後に、その仕事がどんなものか例を追加したり、軽い感想を言うと、よりナチュラルです。たとえば・・・
“I’m working as a sales assistant at Softbank. I help customers choose the mobile phones that are best for them. It’s an interesting job because I can always know the latest models.“
私はソフトバンクで販売員として働いています。お客様が最適な携帯を選ぶためのお手伝いをしています。面白い仕事です。なぜなら、いつも最新のモデルについて知ることができるから。
※ ”~ mobile phones that are best for them.” の関係代名詞については、過去記事『英語ネイティブもよく使う関係代名詞!【主格】の使い方と例文。』をご覧ください。
3.出身・住んでいる場所
もしも海外などの場で、他のたくさんの国の人々と自己紹介をする場合は、自分の出身国を言うとよいでしょう。
「日本から来ました。」は、多くの方がすでにご存じだと思いますが、
でOK。言う時は、”I’m from” は一息で言うようにし、”Japan”をハッキリと言いましょう。
また、日本国内でこうした自己紹介をする場合などは、自分が今住んでいる場所を言うこともあるでしょう。その場合は、
“I live in Tokyo.”
“I live in Hakata.”
などの都市名を言うとよいでしょう。海外ならば、サバーブ名や街の名前を言うとよいですね。
また、あまりメジャーでない場所の場合は、「~の北にあります」などのように、少し付け加えるとわかりやすいかもしれません。
“I live in Saitama, north of Tokyo.”
私は埼玉という東京の北の地域に住んでいます。
※~の南 = south of/~の西 = west of/~の東 = east of
4.趣味・特技
趣味や特技を言う時は、こんな言い方が最もオーソドックスです。
『 I like + (動詞) ing 』で、「~することが好きです。」
“I like cooking.”
料理が好きです。 |
“I like playing the guitar.”
ギターを弾くのが好きです。 |
“I like drawing.”
絵を描くのが好きです。 |
“I like shopping.”
ショッピングをするのが好きです。 |
“I like watching movies.”
映画を見るのが好きです。 |
これだけでは物足りないと思ったら、特にどんなジャンルが好きなのか?とか、最近印象に残った体験などを付け足すと、話の流れがナチュラルになると思います。
“I like watching movies. I usually watch DVDs with my partner on the weekend. My favorite movie is Star Wars, especially Episode VII.”
私は映画を見るのが好きです。たいてい週末にパートナーとDVDを見ます。私の好きな映画はスターウォーズで、特にエピソード7が好きです。
“I like gardening. This summer I’m growing tomatoes and cucumbers in my backyard, which is great fun.”
私はガーデニングが好きです。この夏、私は裏庭でトマトときゅうりを育てていますが、とても楽しいです。
※”~, which is great fun” の関係代名詞については、過去記事『関係代名詞の非制限用法。ネイティブの英語ではどう使われる?例文と使い方。』をご覧ください。
5.家族
家族のことについて紹介する時は、どんなことを言うでしょうか?
家族構成について言う時に、役立ちそうな言い方を紹介します。
“I live with my husband and my two children.”
私は夫と子ども2人と一緒に住んでいます。 |
“I live with my father, my mother, my grandmother, and my big brother.” 私は父と母と祖母と兄と住んでいます。 |
“There are four people in my family.”
4人家族です。 |
“I have three children, a girl and two boys.” 子どもは3人います。女の子が一人と男の子が二人です。 |
“I have two children, a 12-year-old boy and a seven-year-old girl.”
子どもは、12歳の男の子と7歳の女の子の二人です。 |
“I’m a mother-of-two.” “I’m a father-of-two.”
二児の母/父です。 |
“My husband is from UK.”
私の夫はイギリス出身です。※United Kingdom |
“I live alone.” “I live by myself.” “I live on my own.” 一人暮らしをしています。 |
まとめ
基本的なことだけですが、自己紹介はまずはこれだけ言えれば十分ではないでしょうか?
これをベースに、少し内容を足して行く感じでよいと思います。
ちなみに、「英語で自己紹介をしなくちゃ!」と思って、自己紹介の日本語を考えて、それを英訳しようとして、苦しんでしまうパターンはあるかと思います。
が、「英語でどう言うのかわからない」ことは、英語では言えません!
どんな英文を言う時もそうですが、基本的に「自分が英語で言える範囲のこと」を言うようにして、自己紹介の内容をできるだけシンプルに考えた方がよいです。
多少の文法や語彙の間違えは、気にしなくて大丈夫。
以上に挙げた例文の中から、一部を組み合わせて「自己紹介文」を作ってみると、こんな感じになります。
I’m Sakura Ichikawa. I live in Saitama, north of Tokyo. I live with my husband and my two children, a 12-year-old boy and a seven-year-old girl. My husband is from UK.
I’m working as a sales assistant at Softbank. I help customers choose the mobile phones that are best for them. It’s an interesting job because I can always know the latest models.
I like cooking, gardening and shopping. This summer I’m growing tomatoes and cucumbers in my backyard, which is great fun.
どうでしょうか・・・?
十分な自己紹介ではないでしょうか。