「通じる英語」を話すために、発音よりも大切なこと!コツとポイント。

英語を学ぶ人は誰でも、「ネイティブにもすんなり通じるような、上手な英語が話せるようになりたい!」と考えると思います。

では、ネイティブにも通じやすい、上手な英語を話すために必要なことは・・・?

という問いに対し、多くの人がまず真っ先に思い浮かべるのが、「発音」ではないでしょうか?

そして、発音というと、まず筆頭に挙げられるのが、

r の発音がうまくない」

r と l がうまく言い分けられない」

ではないでしょうか?

他にも、日本語にはない英語の発音。これを確実に発音できることが、まず何よりも大切だ、と思うかもしれません。

それももちろん大切です。

最終的にキレイな英語を発音するには、一つ一つの子音・母音の発音について、しっかり身につけることが必要です。

特に、英語教育の中で、単語の「文字と発音」を関連付けて学ぶ方法を、フォニックス(Phonics)と言いますが、ここオーストラリアでも、まず子ども達が学校に入学すると、このフォニックスの練習を毎日行います。

そのくらい、英語の複雑な母音・子音をきちんと言い分けることは、英語圏では大切なこととみなされ、低年齢のうちから訓練されます。

だから・・・確かに発音は大切ではあります。

でも、日本語の発音で長い間育ってきた私達大人が、限られた期間でそのような英語発音を完璧に手に入れることは、ほぼ不可能です。ネイティブの発音をたくさん聞いていくとともに、自分で発音の練習を山のようにする必要があります。

では、そうした発音を完璧にできなければ、私達の英語をネイティブはわかってくれないか?

といったら、そうでもありません。

しかし、ネイティブの人にとって「よりわかりやすい英語」を話すポイントはあるように思います。

今回は、私自身がオーストラリアで英語を話す中で感じた、「より伝わりやすい英語を話すために意識するとよい、コツとポイント」を、挙げてみたいと思います。

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シンプルで簡単な文を確実に言えるようにする。

まず、これは基本ですが、いくら英語っぽい発音をしても、「英文として意味が通じない」英語なら、そもそもどうしようもありません。

あらかじめスピーチなどが準備してある機会ならいいですが、いざ話さなければならない!という場面になると、言いたいことばかりが頭に浮かんできて焦ってしまい、それを英語でどういえばよいかがまとまらず、支離滅裂なことを言ってしまったり・・・。

ということはよくあります。

が、まずこの場面で「相手に伝えなければならないことは何か?」を落ち着いて考えて、そこに焦点を絞った、シンプルかつわかりやすい英文を考えます。

頭の中でイメージしたことを、わかりやすく英文にするためは、どんなポイントに気をつけたらよいか?ということについては、過去に記事にしました。

くわしくはそちらを読んでみてください。

大人の英会話初心者が英語を話せるようになるための小さなコツ。
とにかくどんなことでも、英語で言葉にするということは、最初は難しいものです。 特に、私のような大人。日本語での表現が完全に出来上がっていて、頭で考えたことを限りなく不自由なく...

また、基礎的な文法を学ぶことは欠かせません!

英語の会話でまず必要な、スタンダードな表現に使われる文法を学びたい人に・・・。

意外と日本では知られていませんが、世界ではとても有名なこの本をおススメします。

英会話に使える文法を学びたいなら絶対おススメの本。ケンブリッジGrammar in Use。
「英語を話せるようになりたい!とたくさんの人が考える中で、ネットを調べればさまざまな意見があり、さまざまな勉強法が提案されています。 その中で私は、なんだかんだ言っても「文法...

単語と単語のつなぎ(リンキング)

ある程度、英語を聞きこんでいる方ならば、気づいていると思います。

英語を話す時、単語を一つ一つ発音するのと、文として文脈の中で発音する時は、発音のしかたが違う場合がある、と。

たとえば、

“Can you put it back?” 

それを元に戻してくれますか?

は、「プット イット バック」と言うよりも、「プティット バック」。

“I haven’t heard about it.” 

それについては聞いていません。

は、「ハード アバウト イット」と言うよりも、「ハーダバウティット」と言った方が、ネイティブには通じやすいのです。

個々の単語 put, it, back, を一つ一つ発音すると、むしろネイティブの人は「?」というリアクションをすることが多いです。たとえ、個々の単語が完璧に発音できたとしても。

それよりも、日本語っぽい発音で言われた「プティット バック」の方が通じる、、、と、私自身は実感しています。

単語によっては、文の中で他の単語とくっつくことによって、発音が変わります。

単語が子音で終わっていて、次の単語が母音で始まる時は、子音の発音が次の単語の母音にかかっていきます。(リンキング)

どんな法則でそれが起きるのか?ということについては、こちら↓のYouTube動画がすごくわかりやすいです。

(私の英語の先生の動画です。普段はカンガルーの着ぐるみは着てません 笑)


英会話での子音母音接続の話 - リングイストジェイクの英会話

私自身は、パースに住んでみて、やはり日本人の方が英語を話すのを聞く機会もあります。

英語の経験が長く、英語できちんと会話できている人達でも、実は結構日本人発音な人は多いです。

それでも英語に慣れていて、すんなりしゃべっている方々は、この「子音と母音のリンキング」がバッチリなんですね。それでちゃんと、ネイティブと上手な会話をしています。

ある程度英語を話し慣れてくると、自然と話す速度も上がるし、自然とこうなって、単語と単語がくっついてくるのかもしれません。

最終的には、さまざまな例文を聞いたり自分で発音してみる中で、なんとなく自然と身についてくると思います。

が、この法則を頭に入れておくと、話す時だけでなく、英語を聞き取る時も少しコツがつかめるのではないでしょうか。

ハッキリと、大きい声で

これは基本中の基本かもしれません。

まして、英語には限らないことかもしれません。

英語を話す時は、大きめの声でハッキリと話した方が、通じやすいです。

実際にネイティブの人でも、モゴモゴしゃべる人もいますが、そういう人の話は聞き取りづらいと思うでしょう・・・ましてや、ネイティブのようなナチュラルな英文や表現が使えない英語初心者ならば、できるだけハッキリとしゃべった方が伝わりやすい。それは誰しもが想像できると思います。

理想的な発音がたとえできなくても、日本語英語だとしても、できるだけ明確な発音でハッキリと発声することを心がけたいです。

アクセントを確実に

発音よりも大切なものは、実はアクセントかもしれません。

一つの文の中でも、会話のキーとなる重要な言葉が存在します。

そのような言葉については、特にアクセントを正しく言うことが大切です。

アクセントは、その単語が「どう聞こえるか」ということに、とても大きな影響を与えているように思います。そしてまた、日本語よりもアクセントの影響力はより大きい、と言えるでしょう。

特に、文の中で大切な単語については、アクセントを自分の思う3割増しくらい(←適当)で強調するとよいんじゃないかと思います。

特に、私自身が難しいと思うのは、頭にアクセントがない単語です。

たとえば・・・embarrass という単語。

“I think he was a bit embarrassed. “ 

彼はちょっと恥ずかしかったと思う。

この単語は、二番目の母音(embarrass) にアクセントがある単語ですが、実際には頭はほとんど聞こえないで、embarrass というふうに聞こえます。

日本語風に書くと、ほぼ「バラ」みたいな感じ。

このような、アクセントが2番目の音にくるような単語は、アクセントを特に強調して言うとよいです。

私自身が通じなくて困った(笑)苦手な言葉は、「オーガニック」。
日本語でもオーガニックって言いますが、英語だと organic と、aにアクセントがきます。

“Are these veggies organic?”

これらの野菜はオーガニックですか?

英語のorganic は、ほとんど「ック」に聞こえるくらいの強さで、「ガ」に強いアクセントをつけないと、ネイティブの人にはわかりづらいみたいです。

他にも、日本語の中でカタカナ英語として使われる時とアクセントが違うものは、特に注意が必要です。

適切なところで文を切る

「英語を話す」ことに慣れてきたら、短い文は一息で言うようにし、区切りは文と文の間に持ってくると、話しやすいし聞く方も理解しやすいみたいです。

“I’ll go home ^ as soon as the lesson ends.”

レッスンが終ったらすぐに家に帰ろう。

“After you’ve read the newspaper, ^ can I have it?”

あなたが新聞を読み終わったら、私が読んでもいい?

単語単語で区切ったり不自然なところで区切ると、言われた方はちょっと「?」となるみたいです。

というのは、やっぱりある程度、言葉のまとまりで聞いているんですね、英語ネイティブの人々は。

そのため、可能であれば、短い一つの文が一息で言えるようになると、わかりやすいみたいです。

また、途中で区切る時、その後にまだ話を続ける時は、音を下げない(または上げ気味)ようにし、終わる時は下げると、英語らしくなります。

まとめ

私はオーストラリア・パースに来て、自分の英語が「通じない」という経験も色々としました。

その中で思ったことは、一つ一つの単語の発音ももちろん大切だろうけど、話をするときにネイティブの人は、意外と単語一つ一つを聞いているわけじゃないんだな、ということ。

たとえば、引っ越しの話をしていて、

“I have to move next month.”

と言った時、moveを「ムーヴ(vは唇をかむ)」ではなく、うっかり「ムーブ(mobe)」と発音してしまっても、相手に通じなくて困ることはほとんどないと思います。「なにそれ???」と聞き返されることはほぼないでしょう。

まあ、文脈や単語の種類によって、混乱を起こすことも、稀にあるかもしれませんが・・・

ネイティブのような完璧な発音でなくても、相手が聞き取りやすいと思う話し方、そして文としてのまとまりを持って話すことを意識すれば、かなりの割合で通じやすい英語になると、私は感じています。

「発音」にとらわれ過ぎるより、自分の考えを簡潔に、適切に英語にできること。そちらの方がまず大切では・・・?

そしてそのためには、基礎的な語彙と文法の知識、そして「頭で考えたことを英語で話す練習」をすることが必要です。

そして、自信を持って話しましょう!

今回紹介したポイントを意識しつつ、発音も改善していくことで、スピーキングそのものが確実に上達していけるでしょう。

日本人がネイティブ英語の発音に近づくコツについては、こちらの記事に書いてあります。

日本人はなぜ英語の発音がニガテ?理由を知って練習のコツをつかもう。
英語が話せるようになりたいと思って、いっぱい練習しているのに、 「英語の発音が苦手」 「どうしても英語らしく発音できない」 と悩む人は少なくないと思います。 ...
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