日常の会話の中で私達はよく、
「こないだ、久しぶりに●●さんに会ったけど、元気そうだったよ。」
「注文がちゃんと入ってなかったようだ。」
「誰もいないみたいだね。」
「今年は雨が多いようですね。」
などなどと言うことがあります。
「●●さんは元気だ。」と言うより、「●●さんは元気そうだった。」と言う・・・これは、『確実にはわからないけれど、見た限りでは、』というニュアンスを含んでいます。
でも、コミュニケーションの中では、このニュアンスがあるかないかで、相手の理解も、言葉の印象も、ずいぶん変わるのではないでしょうか?
このように、聞いたり見たりしたことから、「推測・推量」を述べる方法は、英語でもあります。
今回は、「(どうやら)~のようだ」「~そうだ」「(どうも)~らしい」「~みたいだ」といった、「推量」の英語表現について、例文とともに紹介します。
もちろん、日常会話でも、メールなどのライティングでも、よく使われる基本文法です。覚えておくと、会話でも使えますよ!
look, soundを使った「~のようだ」の表現。
たとえば、自分がうれしい知らせを聞いた時、日本語で
「私はその知らせを聞いてうれしかった。」
と言いますよね。
でも、それがもし他人だったら・・・
「ジョンはその知らせを聞いてうれしそうだった。」
つまり、『私には、ジョンがうれしそうに見えた』という意味を込めますよね。
英語でも同じように表現します。
I was happy when I heard the news.
私はその知らせを聞いてうれしかった。
↓
John looked happy when he heard the news.
ジョンはその知らせを聞いてうれしそうだった。
be の代わりに look が使われると、「(見た感じから)~のようだ」「~のように見える」という意味になります。
主語 + be + 形容詞 = ~だ。~である。
↓
主語 + look + 形容詞 = ~のようだ。~のように見える。
look の代わりに sound もよく使われます。この場合、見た目より「(聞いた感じから)~のようだ」「~のように聞こえる」ということを表します。あるいは、誰かから聞いた話についても使えます。
彼はその知らせを私に語った時、とてもうれしそうだった。
look/likeを使って「~のようだ」という表す文型には、以下のような形があります。
1.主語 + look/sound + [ 形容詞 ]
2.主語 + look/sound like + [ 名詞 ]
3.It + looks/sounds like + [ 文(主語+動詞) ]
例文1)
It looks old… when was it made?
(それは見た感じ)古そうだけど・・・いつ作られたのかしら?
That sounds great.
それはすばらしいね(すばらしいことのようだ)。(言われたことや提案に対して良く言われる)
例文2)
That dog looks like a puppy.
あの犬は子犬のようだね。
It sounds like fun!
それは楽しそう!(言われたことや提案に対して)
例文3)
It looked like they were enjoying their holidays.
彼らは休暇を楽しんでいるようだった。
It sounds like you have a problem.
それは、(何か)問題があるようですね。(話を聞いた後で、それに対し)
このような look, sound を使った「~のようだ」という言い方は、日常的な英語の口語表現でとてもよく出てきます。
覚えておくと便利です。
seemを使った「~のようだ」の表現
もうひとつ、「~のようだ」という推量を表す英単語で、seemというのがあります。
seemも、look, sound と非常によく似た意味合いで使われます。ただし seem の特徴としては、(なんらかの理由で)「そのように見える、考えられる」というニュアンスになります。
seem はさまざまな文型のバリエーションがあるのですが、特に基本的な使い方としては、以下の通りです。
主語 + seem + (to be) + [ 形容詞 ]
主語 + seem + (to be) + [ 名詞 ]
It + seems + (that または like) + [ 文 ]
※()内は省略可
例文)
He seemed happy. (= He looked happy.)
彼はどうやら幸せそうだね。
Have you been busy? You seem tired. (= You look tired.)
忙しいの?疲れてるみたいだけど。
She doesn’t seem (to be) well.
彼女は具合がよくなさそうだ。
Your plan seems (to be) too complicated.
( = It seems that your plan is too complicated. )
あなたの計画は複雑すぎるような気がする。
※seem と appear の違い
appear という英単語も、seem と同じように「~のようだ」「~に見える」という意味で使われます。
seem と appear は意味も使い方もよく似ていますが、少し違いがあります。
「彼女は今日は調子がよさそうだ。」
She seems well today.
⇒ よりカジュアル。また、見た目だけでなく、自分の主観的な印象についてもいうことができる。
She appears well today.
⇒ ちょっとかしこまった印象。また、見た目を客観的に述べている感じ。
また、“seems like …” という使い方はありますが、“appears like …” は使いません。
○ She seems like a friendly person.
× She appears like a friendly person.
彼女はフレンドリーな人のようだ。
○ It seems like the shop is closed.
× It appears like the shop is closed.
○ It appears that the shop is closed.
お店は閉まっているようだ。
Apparentlyを使った「~のようだ」の表現
また、apparently という副詞を使って、「~のようだ」と言い表すこともできます。
文の頭に “Apparently, ~” とつけて使うことができるので、知っておくと意外と便利です。
Apparently, he is a rich man.
= It appears (that) he is a rich man.
彼はお金持ちのようだ。
I know what you mean, but I didn’t make the rules – and apparently I have no power to change them.
あなたの言うことはわかる、でも私がルールを決めたわけじゃない…それに見たところ私にはそれを変える力もなさそうだし。
apparently は、発音に注意です。アクセントの位置を電子辞書の音声などで確認してください。
まとめ
「~のようだ」「~に見える・聞こえる」「~らしい」といった、『確かな事実かどうかはわからないけれど見た目や印象から判断している』ことを表す言い方をまとめました。
特に、look や sound は、カジュアルな会話表現ではよく使われます。
覚えておくと便利です。
また、ニュースなどでは seem や appear はよく使われますし、英文記事などにもよく登場します。
apparently は、会話の中でも、ニュースなどのちょっとかしこまった表現でも、幅広く使われます。
それぞれの単語は、共通点も多いものの、文法ルールが微妙に違ったり・・・後に来るのが「形容詞」か、「名詞」か、あるいは「文」か、、、で、文の形が変わったり。それがちょっとややこしいですね~。
私自身、とっさの時にはちゃんと使えていないと思うのですが(汗)、少しずつ頭に叩き込んでいきたいと思います!
英語の基本表現として覚えておきたいですね。