英語で複数の形容詞を並べたい時。実は順番に決まりがある!

英語の表現力がまだまだ未熟な私にとって、物事の様子を言葉で表す時に、頼りになるのが「形容詞」

たとえば話を切り出す時、

I saw a little white kitten yesterday. It was so cute!

「昨日子猫を見たよ。」と言うよりも、「昨日小さな白い子猫を見たよ。」と言った方が、より聞く側のイメージをかき立てるでしょう。

形容詞は、効果的に使えば、相手により多くの情報を与え、コミュニケーションの幅を広げることができます。

ぜひ語彙を増やして、うまく英会話に取り入れていきたいですよね。

ところで、上の例のように、一つの名詞を形容する(どんなモノか?を表現する)ために、二つ以上の形容詞をつなげたい場合があるでしょう。

そのようなパターンは、実際のネイティブ英語でも頻繁に出てきます。

……でも、形容詞は「なんでもかんでもつなげればいい」ってものじゃない!

実は、形容詞の順番には、ルールがあるのです。

もちろん、最初はあまり気にする必要もないと思うし、位置が多少おかしくても、ほとんどの場合通じるでしょう。致命的なコミュニケーションミスには至らないだろうと思います。

しかし!

英語ネイティブの人にとっては、「ナチュラルに聞こえる形容詞の順番」というのがあるのです!

確かに、色んな英文の例を見たり聞いたりしても、その通りだなーと思います。

この「形容詞の順番」に関するルール、実は難しいこともなく、ある程度覚えてしまえば「英語らしい形容詞の表現」ができるようになります。

今回の投稿では、そんな「形容詞の順番」について紹介します。

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「感想や意見」?「事実や様子」?で順番が決まる

形容詞の順番を考える時、まず覚えておくとよい大きなルールは、

【感想・意見の形容詞】【事実・様子の形容詞】

です。

【感想・意見の形容詞】とは、たとえば以下のようなものです。

形容詞 意味
good よい
nice 素敵な
beautiful 美しい
fantastic すばらしい
bad 悪い
awful ひどい
terrible ひどい
important 重要な
interesting 面白い・興味深い
strange 変わった・ヘンな
weird 奇妙な・ヘンな
clever 賢い(人に対する形容詞)
friendly 親しみやすい(人に対する形容詞)
delicious おいしい(食べ物に対する形容詞)

など。他にもたくさんの英単語があります。

これらは、話し手が「(その物を)どう思うか、どう感じているか」を表す、つまり、「個人の主観的な【意見】」を表す形容詞です。

一方、【事実・様子の形容詞】としては、たとえば以下のようなものがあります。

形容詞 意味
small  小さい
big  大きい
short  短い
long  長い
old  古い
new  新しい
red  赤い
black  黒い
Japanese 日本の・日本製の
Australian オーストラリアの・オーストラリア製の
northern 北の
plastic プラスチックの・プラスチック製の
wooden 木の・木製の

などなど。

こうした形容詞は、自分の感想や意見ではなく、「その物がどんな様子か」、という事実を表している形容詞といえます。

この2種類の形容詞を同時に使いたい場合、「【感想・意見の形容詞】【事実・様子の形容詞】」の順番で並べます。たとえば、英語のナチュラルな表現としては、以下のようになります。

I like this awesome black train!

× this black awesome train

このカッコいい黒い電車が好きだな!

What a lovely new house!

× a new lovely house

なんて素敵な新しい家!

I saw a great Japanese film before.

× a Japanese great film

以前、ある素晴らしい日本映画を見たよ。

【事実・様子の形容詞】にも、さらに順番がある

「物の様子」を言い表す場合、「形」「大きさ」「色」「素材」など、いくつかのカテゴリがありますよね。

たとえば、日本語なら、古くて小さいアパート」とか赤い丸い斑点」などと言うことがあります。

英語でそのように、名詞の前に、複数の【事実・様子の形容詞】を重ねる場合、どんな順番がよいでしょうか?

主に以下のような決まりがあります。

順番 形容詞のカテゴリ
 1 サイズ・大きさ  big, small, tall, huge など
 2  round, square, rectangle, fat, thin, long など
 3 新旧・年齢  old, new, young など
 4  black, white, blue, purple など
 5 出身  Japanese, Australian, American, Chinese など
 6  素材(何でできているか) plastic, wooden, cotton など

以下の例文を見てみると、わかりやすいでしょう。

She was wearing a long(2) white(4) French(5) silk(6) dress.

彼女は、白いフランス製のシルクのロングドレスを着ていた。

There was a large(1) ancient(3) Greek(5) clay(6) vase in the room.

その部屋には、大きな、古代ギリシャの陶器の花びんがあった。

They bought a big(1) new(3) house.

彼らは、大きくて新しい家を買った。

The crown is decorated with round(2) gold(4) spangles.

その王冠は、丸い金色のスパンコールで飾られている。

ささいな事のようですが、この形容詞の順番が変わってしまうと、もしかするとネイティブの人には不自然に聞こえるかもしれません。

今回まとめた「形容詞の順番のルール」を覚えておくと、形容詞を複数使う時にも、悩まずにすむし、よりナチュラルな英語表現ができるようになります。

まとめ

形容詞って、表現の幅を広げたり、正確な表現をするために、とても役に立つ言葉ですよね。形容詞がうまく使えるようになると、ちょっと英会話のレベルもアップするように思います。

ですが、形容詞を複数使いたい時に、「あれ、どの順番で言えばいいんだっけ?」と迷ってしまう時もあります。そんな時に、今回紹介したルールをしていれば、自信を持って英語を話すことができます!

ただし、この「形容詞の順番」は、あくまで基本的なルールですので、時として例外もあるかもしれません。

また、形容詞は本当に幅広く、「この形容詞は(上で紹介した)どこに当てはまるんだろう?」と、判断がつかない形容詞もあるかと思います。

この「形容詞の順番」について、もう少し詳しく知りたい方のために……。参考までに、Cambridge dictionary の以下のリンクを紹介しておきますね。

Adjectives: order | Cambridge dictionary

……しかし問題は、「形容詞の順番のルール」を覚えたとしても、とっさの時になかなか思い出すのが難しい、こと!

まず最初は、とりあえず【感想・意見の形容詞】【事実・様子の形容詞】の順を、しっかり覚えておきたいですね。

ところで我が家では、息子が小さい時に、 Wiggles というバンドの歌が大好きで、一緒によく聞いていました。Wigglesは、子ども向けのエンターテイメントの分野で活動するバンドで、オーストラリアの子ども達に大人気です。以前過去記事でも紹介しましたが、大人が聴いても楽しくなるような歌がいっぱい!パフォーマンスも面白いです。

その彼らの代表曲の一つに、

Toot Toot, Chugga Chugga, Big Red Car

という歌があるのです。文字通り「大きな赤い車」に乗ってメンバーたちが旅をする楽しい歌なんです。

The Wiggles: Toot Toot, Chugga Chugga, Big Red Car(The Wiggles 公式YouTubeチャンネル)

……そう、Big Red Car なんです。Red Big Car じゃないんですね~。

このように、「大きさ」「色」を組み合わせて言いたい時って、結構あると思うんですが、どっちを先に言うべきか、つい迷っちゃうんですね。そんな時、私はいつもこの「Big Red Car」を思い出して、頭の中で確認しています(笑)。

このように、英語の歌のタイトルや、映画や本のタイトル、ニュースの見出し、ブランド名や商品名などに、二つ以上の形容詞が使われているパターンを目にすることがあるでしょう。身の回りの英語から探してみると、勉強になるかもしれませんね。

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