私の住む南半球オーストラリアは、ただいま真冬!
幸い、我が家はみんな元気ですが、風邪を引いたり熱を出している人も、周りではちらほらいるようです。
海外旅行や短期留学などの限られた期間であっても、海外でどうしても具合が悪くなってしまうことがあります。
身の回りの人に、「どんなふうに体調が悪い」のか、英語で適切に伝えることはとても大切です。
また、病院にかかったり、薬局で薬を買う時も、医師や薬剤師さんに症状を伝える必要があります。
「医療用語は難しい!」とつい思ってしまいますが、簡単な言葉で症状を言い表せるよう、基本的な言い方を知っておくだけでも、ずいぶん違います。
今回は、「具合が悪い」「熱がある」「咳が出る」「だるい」など、不快な症状を簡単な英語で言い表す方法を紹介します。
「具合が悪い」と言いたい時
もっともざっくりと、「具合が悪い」「病気だ」と言いたい時は、sick または ill という形容詞を使うのが最も簡単です。
たとえば、職場や学校、友達や周りの人に、ごく簡単に「具合が悪い」ことを伝える時に、以下のような表現が使えます。
He is sick/ill.
彼は病気だ。彼は具合が悪い。
I was sick/ill last week.
私は先週具合が悪かった。
I’m feeling sick/ill.
私は具合が悪い感じがする。
※一般的に、sick はアメリカ英語、ill はイギリス英語で使われる傾向があるようです。
また、sick/ill を使わず、not … well (具合がよくない)や、unwell (具合が悪い)というような単語を使うのも一般的です。
I don’t feel well.
具合が悪い。体調がすぐれない。
If you feel unwell, tell the teacher.
もしも具合が悪いと感じたら、先生に知らせてね。
【注意事項】
sick は、「病気だ」という意味の他に、「吐き気がする」「気分が悪い」( = feel sick)とか、「吐く」(= be sick) という意味もあります。
特にイギリス英語で使われるようです。オーストラリアでも使われます。
I feel sick.
吐き気がする。気分が悪い。
Are you feeling sick?
気分が悪いの?
I’ve been sick a few times since I ate sandwiches for lunch.
お昼にサンドイッチを食べてから、2,3回吐いた。
風邪をひいた
「風邪ひいた」「風邪をひいている」と言いたい時は、
I have a cold.
= I’ve got a cold.
風邪をひいている。風邪ひいた。
※have = have got
(イギリス英語ではよくhave の代わりにhave got が使われる。以降の例文でも置き換え可能)
catch a cold という言い方もありますが、こちらは「風邪をひく」という感じ。
You will catch a cold if you leave your hair wet.
髪を濡れたままにしておくと(乾かさないと)、風邪をひくよ。
熱がある
病気などで「熱がある」と言いたい時は、以下のような表現をします。
I have a fever.
I have a temperature.
熱がある。
どちらも使えます。
temperature は、元々「温度」という意味です。「体温」という意味でも使われます。
The doctor took my temperature.
医師は私の熱を計った。
I have a temperature of 39°C.
熱が39℃あります。
喉が痛い・喉が腫れている
「喉が痛い」時は、よく以下のように言います。
I have a sore throat.
喉が痛い。
また、風邪などで「喉が腫れている」という場合は、以下のように言います。
My glands are swollen.
喉(の腺)が腫れている。
※ gland とは、日本語で言うと「(リンパ腺などの)腺」のことです。日本語ではよく「扁桃腺が腫れる」と言いますが、扁桃腺もリンパ腺の一種。扁桃腺は特に英語で tonsil と言いますが、英語では、風邪の症状などで喉が腫れている場合、一般的には「glands が腫れている」と言われるようです(ちなみに扁桃腺は2つあるので、glands)。
逆に、風邪で喉が痛い時、glands と言えば、必然的に「扁桃腺」のことになる、という感じ。
逆に、『扁桃腺摘出手術』に関しては、
She had her tonsils removed.
彼女は扁桃腺を摘出した。
I just had my tonsillectomy a week ago.
私はちょうど一週間前に扁桃腺切除の手術を受けた。
のように言います。
頭痛がする・頭が痛い
「頭痛がする」と言う時は、よく以下のように言います。
I have a headache.
頭が痛い。
体が痛い・関節が痛い
インフルエンザなどの高熱で、体中に痛みを感じたり、節々が痛む時があります。
My whole body aches/hurts.
体中が痛い。
※この文では、ache は動詞で使われている。
I’ve got joint pain.
関節が痛む。関節痛がする。
なお、痛みの表現については、以下の過去記事で詳しく書いてありますので、そちらも読んで頂くと、より理解が深まると思います!
寒気がする
調子が悪い時の症状として、異常な寒気や悪寒を感じる時があります。結果的に熱が出たりしますよね。
英語で「寒気がする」と言いたい時は、簡単に、
I feel so cold.
すごく寒く感じる。
のように言い表すこともできます。
また、特に『寒気』という名詞を使いたい時は、chill という単語が使えます。
Do you have any other symptoms as well as a headache and a chill?
頭痛と寒気の他には、何か症状はありますか?
鼻水が出る・鼻がつまる
風邪を引くと、鼻が出たり、ヒドイ鼻づまりになったりして、つらいものです。
「鼻が出る」と言いたい時は、よくこんな表現をします。
I have a runny nose.
My nose is runny.
鼻水が出る。
また、「鼻が詰まっている」「鼻づまりだ」と言いた時は、こんな言い方をします。
I have a stuffy/blocked nose.
My nose is stuffy/blocked.
鼻がつまっている。
stuffy も blocked も、どちらも使えます。
また、「鼻づまり」という医療用語は、nasal congestion と言います。また、「鼻水」のことは、nasal mucus と言います。医師の説明や、薬の説明書きなどの中に、出てくることがある言葉です。
咳が出る
「せき」のことを、英語で cough と言います。
「咳が出ている」と言いたい場合は、
I have a cough.
せきが出る。
と言います。
また、せきの種類について、英語で以下のような表現があります。
◆chesty cough(wet cough, productive cough とも)
= 胸が締め付けられるような、息苦しい咳。タンや鼻水などがからんだ、ぜろぜろ言うせきのこと。
◆dry cough
= いわゆる風邪の時に出る咳。特に夜間にひどくなる。喉がいがいがし、しつこく続くようなせき。
くしゃみが出る
「くしゃみ」のことは、英語で sneeze といいます。名詞でも使えるし、「くしゃみをする」という動詞でも使えます。
I’ve been sneezing for the past few days.
ここ2,3日、くしゃみが出ています。
めまい・フラフラする
「めまい」のことは、英語で dizziness と言います。
また、「フラフラする」「めまいがする」という状態を表す時は、dizzy という形容詞を使います。
I feel dizzy.
めまいがする。フラフラする。
だるい・倦怠感
具合が悪い時、よく「だるい」と言います。このような症状を表す場合、英語では、exhausted や tired を使って言い表すことができます。これらは、元々「疲れている・消耗している」という意味の言葉ですが、体の疲労や倦怠感を感じていることも言い表せます。
I feel exhausted.
I feel extremely tired.
だるい。疲労感を感じる。ぐったりする。
「だるさ」「疲労」という名詞を言う時は、exhaustion(極度の疲労), tiredness(疲労・倦怠)を使います。
また、「だるさ」「倦怠感」「疲労感」を言い表す名詞として、fatigue(※発音とアクセント注意) も使われます。風邪やインフルエンザ、その他病気の症状を言い表す時に使われることがあります。
Sudden, excessive fatigue is one of the earliest signs of the flu, and it may appear before other symptoms.
唐突な、過度のだるさ・倦怠感は、インフルエンザの初期症状の一つで、他の症状に先駆けて現れることがある。
吐く・嘔吐する
「吐く」「嘔吐する」と英語で言う時には、先に紹介した、be sick という言い方の他に、throw up、vomit という言い方もあります。
He was sick.
= He threw up.
= He vomited.
彼は吐いた。
be sick や throw up は、どちらかというとカジュアルな言い方です。病院などの医療機関では、「嘔吐はしましたか?」などと質問される時に、vomit が使われることも多いです。覚えておくとよい言葉です。
気持ち悪い・ムカムカする
「気持ちが悪い」「気分が悪い」を英語で言う時は、最初の項目で紹介した通り、feel sick を使って表現することができます。
お腹が痛い・腹痛がある
「お腹が痛い」と言いたい時、一般的には以下のように言います。
I have a stomach ache.
My stomach hurts.
お腹がいたい。腹痛だ。
Do you have a sore tummy?
お腹が痛いの?(主に子どもに)
日本語では、「腹痛」と言うと、『腸』の具合が悪いことを言い、「胃が痛い」とか「胃の具合が悪い」というと、また別の症状だという感覚ですよね。
一般的に、stomach というと『胃』のことを言いますが、「お腹が痛い」ことを表す時、英語では『胃』と『腸』を分けずに、まとめて「stomach が痛い」と言い表すのが一般的です。
また、特に子ども向けの言葉では、「おなか」のことを tummy と言います。
また、ちょっと正式な「腹痛」の言い方としては、abdominal pain(腹部の痛み)という言葉があります。
食欲がない
具合が悪い時の症状として、「食欲がない」と言いたい時があります。
英語で簡単に言うなら、
I don’t want to eat anything.
何も食べたくない。
I don’t feel hungry.
お腹が空かない。
などの表現でもよいと思います。
また、appetite(食欲)という言葉を使って、
I’m losing my appetite.
食欲がない。(食欲を失っている)
という言い方もよいです。
また、「食欲不振」のように、名詞で使うのであれば、loss of appetite (= 食欲の消失)という言い方があります。
まとめ
ある程度の期間、海外で過ごすことになると、体調不良になったり、具合が悪くなることは避けられません。(もちろん元気でいられればよいですが!)
病院に行くこともあると思いますが、自分の症状をきちんと言葉で伝えられることが、適切な処置を受けるためにも重要です。
実は、パースには「日本語医療センター」という、日本人の通訳さんが常駐している医療機関があり、実際には英語が話せなくても、安心して診察を受けられます。
こうしたサービスは、海外の大都市ならばおそらく充実していると思いますので、病気に関してはそれほど心配することはないかもしれません。
でも、たとえばホームステイ先のホストマザーとか、シェアハウスに共に暮らすシェアメイト、などなど、身の回りの人に「具合が悪い」ことを英語で伝えなければならない場面は、あると思います。
私自身は、特に子どもの体調について、学校の先生や周りの親に伝える必要があり、こうした言葉を覚えました。
まずは基本的な症状について、簡単な言葉を使った英語の言い方を覚えておくと、海外旅行や短期留学でも役に立つと思います。